FIELD NOTES / 現場用語集
チャージやワンドリンクは説明するまでもないとして――対バンの仕組み、ノルマ、箱の呼び方など、常連はなんとなく知っていても、あらためて言葉にされることは少ない現場の慣習をまとめました。友人を誘うときの説明にもどうぞ。
対バン(たいばん)
一晩に複数のバンドが入れ替わりで出演する、日本の小規模ライブハウスでは最も一般的な形式。目当てのバンドの前後にも耳を傾けてみると、思わぬ収穫があることも多い。
ノルマ
出演バンドがあらかじめ決められた枚数のチケットを売る仕組み。売れ残った分は基本的にバンド側の負担になる。対バンで動員に差が出るのは、多くの場合この事情による。
大箱・小箱(おおばこ・こばこ)
収容人数の大小をこう呼ぶ。厳密な線引きはないが、300人を超えると「大箱」、100人前後までは「小箱」と呼ばれることが多い。掲載店は下北沢・高円寺を中心に小〜中箱が主体。
箱貸し(はこがし)
多くのライブハウスは、公演がない日に貸切利用(リハーサル、プライベートイベントなど)を受け付けている。掲載店の一部でも案内があるので、興味があれば直接問い合わせを。
物販(ぶっぱん)
ライブ後、出演者本人がブースに立つことも多いグッズ販売コーナー。会話のきっかけにもなるので、気になったバンドがいたら覗いてみる価値あり。
楽屋(がくや)
出演者の控室。小箱では客席とほぼ地続きのことも珍しくなく、東京のライブハウス特有の距離の近さを象徴する場所でもある。
ドタキャン
出演者の体調不良などで公演直前に中止・変更になること。対バンの一組が飛ぶこともあれば、公演全体が中止になることも。当日の告知はSNSで確認するのが確実。
こけら落とし
新しい箱、あるいはリニューアルした箱での最初の公演を指す言葉。ライブハウス好きの間では、開業間もない箱の「こけら落とし」に立ち会うこと自体が一種のステータス。
はしご
高円寺や下北沢のように箱が密集するエリアでは、一晩で複数の箱を回る「はしご」が定番の楽しみ方。終電の時間から逆算して、無理のないルートを組むのがコツ。
出禁(できん)
過去の迷惑行為などを理由に、その箱への入店を断られる状態。マナーを守っていれば無縁の話だが、常連の間ではまれに話題に上る業界用語として。